お話士小話  塞翁が馬

 「塞翁が馬」という言葉があります。よく聞くことはありますが、どういう意味でしょうか。塞翁の馬がどうしたというのでしょうか。

 昔中国の胡に、塞翁という老人がいました。ある日、塞翁が飼っていた馬が逃げ出しました。人々は塞翁が嘆くかと思っていましたが、塞翁はこれは吉兆だと言いました。すると逃げた馬は別の駿馬を連れて帰ってきました。驚いた人々は、塞翁が喜ぶと思いました。しかし、今度は塞翁はこれは吉兆だと言いました。

 塞翁の息子は、新しくやってきた馬を駆ろうとします。その時、馬が暴れたため落馬し、足を骨折してしまいます。落ち込む息子と心配する村人達でしたが、塞翁はこれは吉兆だと言います。

 その後、隣国との間に戦争が起こり、村の若者は皆徴兵されていきました。しかし、塞翁の息子は、足が骨折していたため徴兵されずにすみ、その後回復してして後世を過ごしました。

 この故事にちなみ、災い転じて福となすという意味合いで、人生万事塞翁が馬等という使い方をされます。似たような話は、イソップ物語等にも見られます。

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